産んだら

連れてかれるソーマを見て、

ああ、意外と大きい…

よく私のお腹に入ってたのね…

顔があった。

体があった。

さっきまでお腹にいた人間が外に出ている。

「かわひぃ」

「可愛いでしょ!」

と、助産師さんに言われた。

病室のビデオカメラじゃなくて

陣痛室のiPhoneを持ってきた助産師さんは

ソーマと私の初のツーショットを撮ってくれた。

小さい小さいソーマを腕に抱く。

ソーマは写真を撮られるとすぐに新生児室へ行ってしまった。

どうやらお母さんたちはガラス越しにソーマを見たらしい。

そして縫合。

また叫びまくった。

初めて足にベルトが巻かれていることに気づいた。

私はあとどのくらいで終わるのか聞いてみた。

「あと15分」

私は何かイライラっとしたので、

「何グラムでしたか?」と聞いてみた。

痛いのだ。

とにかく楽しいことを考えよう。

「お母さん小柄なのに頑張ったね!」とたくさん褒めてくれた。

私は人生で初めて小柄と連呼された。

そして、

会陰切開の縫合でわかったことがある。

麻酔なくても股は耐えられるけど、

お尻は耐え難い。

9時25分に産まれて、

処置が済んだのは10時半。

分娩室を出て行って私を一人にしたベテラン助産師さんからは

謝ってもらえた。

私は世の中の全ての人間の肩を叩いて

「よっ!元気か?」と言って回れそうなテンションだった。